42-21 6 white gold color - White gold filled 1/10 12k and solid 14Kヴィンテージ眼鏡の中でも数少ない20年代後期のビスポークです。この度コレクション整理の為、ヴィンテージのメガネ達を出品していきます。よろしくお願い致します。アメリカンオプティカルなど、大量生産(といってもまだまだ職人仕事)のメガネが幅を広げていた当時、このメガネは個人の技術ある眼鏡店の職人が富裕層のオーダーを受けて1つづつ製作をしていました。この時代は、眼鏡=装飾品、ジュエリーの考え方がまだ定着していて、メガネ職人は宝石職人と兼業している者が殆どでした。ブリッジがとても珍しい繋ぎ方をしており、この種の中でもめちゃくちゃ個性的で、私も長くヴィンテージアイウェアを集めてきましたが初めて見ました。テンプルは巻き鉉よりレアリティの高いソリッドテンプルになっています。フロントのシンプルな造形と相まってとてもモダンな雰囲気です。このブリッジの形は素晴らしく、所謂Σ型ブリッジとも異なる独特な印象を持ちます。このリムへの接続方法による造形は単にデザイン主体だけではありません。リムとブリッジの接続箇所が増えているので、フレームのねじれ方向による力にとても強くなっています。強度設計と意匠の両立が難しいとされるブリッジ部分において、このシンプルかつ合理的な設計は機能美として意匠性に表れているため、とても美しく感じます。そしてパッドはフラグシップとして数少ない14金無垢を使用しています。ヴィンテージではベークライトの使用が大半の中で無垢材のディテールですらなかなかお目にかかれないですが、14金は数ランク別格です。無駄のないシルエットとパーツが職人の拘りを感じさせます。状態もとても綺麗な状態を保っています。ありがちなヒンジ部分がゆるゆるになってしまった状態などは全くありません。テンプルは重力に負けることなく、開く途中でもヒンジのテンションでしっかりと保持されています。今回のようにメーカー刻印のないビスポークは同じデザイン・サイズが全く出てきません。そして明確にモデル名などがある訳ではないので狙って探すこともできません。またビスポークのみならず、金無垢パッドのフレームは私のコレクション出品を除くと近年市場にさえ現れる事が無くなってしまいました。ヴィンテージメタルフレーム、無垢パッドフレームを検討されている方、是非いかがでしょうか。