【即決】ご入札いただければすぐにお取引が成立します。 古美術雑誌　特集　定窯　名品と陶片　宋磁　北宋　南宋　元　やきもの 三彩新社　発行 昭和58年 145ページ 約29.5ｘ21ｘ1cm ※絶版 約50ページ特集記事、カラー・モノクロ写真図版と論考テキスト。 定窯窯址採集白磁片とその周辺　長谷部楽爾 定窯白磁展　小山冨士夫氏採集陶片を中心にして　西川宏子 宋・元の陶磁交易　古窯址と消費地の実態　中澤富士雄/弓場紀知 定窯跡、日本の消費地での発掘調査による陶片・定窯の名品を収録、 当時の論考解説も大変貴重な、古美術、骨董品愛好家必携の資料本。 【目次】 ●図版 カラー図版 山梨県立美術館聞館五周年特別展 図版定窯陶磁 家康の書と遺品展 宋・元の陶磁交易 明朝前期の染付 日本の金工 木村立嶽 色絵花鳥人物交六角壺 鬼図 ●特集記事 定窯窯址採集白磁片とその周辺　長谷部楽爾 定窯白磁展　小山冨士夫氏採集陶片を中心にして　西川宏子 宋・元の陶磁交易　古窯址と消費地の実態　中澤富士雄 　弓場紀知 東洋の染付2　明朝前期の染付磁器と西アジア　矢部良明 箱　日本工藝史的考察(四)　郷家忠臣 立嶽木村雅経の画蹟　新出伝記資料による　太田將勝 ●新資料紹介 色絵花鳥人物文六角壺　矢部良明 再発見「鬼図」をめぐる北斎最晩年の諸問題　永田生慈 ●展覧会案内 山梨県立美術館五周年特別展　井出洋一郎 時世粧の芸術　日本の女ごころ 秋季特別展家康の書と遺品展 特別展　日本の金工　香取忠彦 【定窯窯址採集白磁片とその周辺　長谷部楽爾】より一部紹介 はじめに 　このたび私達は、根津美術館に所蔵されている大量の定窯白磁片類を調査する機会を与えられ、一応の成果を得て、今秋根津美術館および大阪市立東洋陶磁美術館で開催される「定窯白磁展」において発表することとなった。 この陶片類は小山冨士夫先生が昭和十六年四月、はじめて定窯々址を発見されたさいの採集品であり、中国陶磁研究の上できわめて意義の深い、またとなく貴重な資料である。この調査に当って与えられた根津美術館、小山冨士夫記念会の御尽力と、多くの方々の御支援にたいしては、心から感謝申しあげている次第である。調査の内容は別に発表されるから、ここでは重複を避けて、陶片類をめぐるいくつかの事柄について私見をのべてみたいと思う。 　定窯と小山先生 小山先生が定窯々址の調査を意図されたのは、おそらく昭和十二、三年頃のことと考えられるが、定窯にたいする関心、あるいは憧憬の念は、早くから先生の心中に存在したかと思われる。それは昭和初年京都東山の蛇ヶ谷に於て作陶に励まれたころ、ある理由で先生の御宅に泊った某氏が、後になって語った次の逸話によくうかがえる。ある目次の部屋の襖をあけると、そこはいちめんに白磁の破片で埋まっていた。年ほど白磁ばかり焼いたが、気に入らないので全部こわしてしまったとのこと、どこが不満なのか聞くと、理想とする白磁のイメージにどうしても達しない、「カゲリ」がある、自らの未熟をさとったのだという答えであった。当時を知る人の話によると、そのころ小山先生が理想としたのは定窯の白磁であった山、その「カゲリ」のない釉調の再現をめざしたのであったろう、この話を紹介された満岡忠成氏は小山先生の追想記の中でそう述べておられる。 　小山先生は大正末年、中国陶磁の鑑識家としても知られた陶工清水蔵六氏のもとに入門し、多くのことを学んだといわれ、また蛇ヶ谷では石黒宗麿氏と隣合って住み、日夜唐宋の陶磁器について論じあったとのことである、そうしたなかで、定窯の白磁についての関心がしだいに高まり、遂にはその再現をめざすこととなったのは、自然の成行きといってよいだろう。 　ところが先生の蛇ヶ谷時代の作品の中には定窯風の白磁は全くみられない。遺品として知られているのは、いわゆる白高麗、すなわち福建徳化窯風の白磁の、非常に薄手につくられた煎茶碗に限られている。（以下略） 【定窯白磁展　西田宏子】より一部紹介 ―小山冨士夫氏採集陶片を中心にして― 　中国の宋時代の陶磁を代表する名窯のひとつ、定窯の窯址は、昭和十六年四月十日に小山冨士夫先生によつて発見された（図1）。その経緯については、『陶磁』第十三巻二の中に、御自身で述べられ、あわせて採集陶片の紹介も行なっている。この窯址発見の報告は、Ｊ・Ｍ・プラマー氏によって、アメリカでも紹介されて以来、その業績は広く世界に知られるようになった。 　戦後、定窯々址は陳萬里氏や馮先銘氏によって確認され、一九六〇年には試掘が行なわれ、続いて一九六一年から翌年にかけて、発掘調査も行なわれた。その結果が報告された一九六五年には、東京で開催された「中国美術二千年の美」展に、定窯々址採集の陶片が出品され、白磁とともに、柿釉・黒釉・緑釉のかかった定窯陶磁片が展示されためであった。 　日本の各地で発掘調査が盛んに行なわれるようになり、中国陶磁の出土例も増加した一九七五年には、「日本出土の中国陶磁展」が東京国立博物館で開催され、陶片への関心も大いに高まった。そして定窯陶片も福岡や橢井朝倉一乗谷などの遺跡から出土するなど、定窯に関する新資料も加えられてきている。また、一九八〇年から八二年にかけて、英国を皮切りに、西港、東京で「窯址出土の中国陶磁展」が催された。東京では完器を含む500点が展示され、耶州窯白磁のように、新しい資料も加えられ話題となった。定窯陶磁片については、調査がりかったこともあって、前同の展示品と同じようなものが多く、一九六友年以降に定窯の再調査のようなことは行なわれていなかったらしいことを示したのであった。 　しかしながら小山先生採集の陶片は、以来四十年の間、ごく一部が紹介されただけで、まったく研究に利用されることなく現在に至ってしまった。その所在に関しては、かつて小山先生が論文の中で、「私が定窯々址で採集した陶片は、白定一〇六七、黒定五、紅定三、その他三〇であるが、その大部分は現在根津美術館に保管されている」と述べられているにも拘らず、全く所在不明に近い状態であった（世界陶磁全集　河出出版第十巻）。根津美術館は、保管を引受けてのちに戦災に遇い、その後いち早く美術館は復興し開館したが、これらの陶片を公開する機会のないまま、現在に至ったのである。 　昨年来、根津美術館では、陶片の整理を進めてきたが、今回ようやくその初公開のはこびとなった。定窯の陶磁片だけの展示というのもわかりにくいことも（以下略） 【カラー写真図版より一部紹介】 小山冨士夫氏蒐集定窯陶片　根津美術館蔵　35点 白磁長頸瓶　定窯　北宋時代　出光美術館蔵 白磁牡丹文瓶　定窯　北宋時代　大阪市立東洋陶磁美術館蔵 白磁蓮弁文水注　定窯　北宋時代　五島美術館蔵 白磁龍口瓜形水注　定窯　北宋時代　 柿釉盒子　定窯　北宋時代　出光美術館蔵 白磁銹花牡丹唐草文瓶　定窯　北宋時代　大阪市立東洋陶磁美術館蔵 白磁蓮弁文有蓋壺　定窯　北宋時代 白磁蓮花文盤　定窯　北宋時代 白磁蓮花文深鉢　重要文化財　定窯　北宋時代　大阪市立東洋陶磁美術館蔵 白磁蓮花文輪花鉢　定窯　北宋時代　静嘉堂文庫蔵 白磁蓮花唐草文鉢　重要文化財　定窯　北宋時代　梅沢記念館蔵 白磁金彩水禽草文鉢　重要文化財　定窯　北宋時代 黒釉金彩瑞花文碗　重要文化財　定窯　北宋時代　MOA美術館蔵 徳化屈斗宮窯窯址出土の陶磁 安丁渓窯址出土の陶器 晋江土尾庵窯窯址出土の陶磁 晋江蜘蛛山窯窯址出土の陶磁 永春窯窯址出土の陶磁 新安海底引揚げ文物 青磁鯱耳瓶　南宋～元時代　龍泉窯 青磁牡丹唐草文長頸瓶　元時代　龍泉窯 青磁袴腰香炉　南宋～現時代　龍泉窯 青白磁花卉文六角香炉　元時代　景徳鎮窯 白磁鉄絵波濤花卉文長頸瓶　元時代　吉州窯 飛青磁片口鉢　元時代　龍泉窯 元染付梅瓶片　福井県豊原寺華蔵院跡出土 青白磁唐子唐草文百合口花生　京都府海住山寺蔵 福岡市博多区出土の中国陶磁 龍泉窯系、同安窯系の青磁 青白磁渦文百合口花生　京都府海住山寺蔵 緑釉鉄絵梅瓶 泉州時宗磁杜系の黄釉鉄絵花文盤 「張綱」銘の天目碗 白磁鉄絵鉢片 青白磁、褐釉磁印花の盒子片 青白磁の蓋物、香炉片 白磁刻花文鉢片 ほか 染付龍濤文天球瓶　重要文化財　明前期　景徳鎮窯　畠山美術館蔵 染付アラベスク文扁壺　明前期　景徳鎮窯 染付花果文輪花鉢　明前期　景徳鎮窯 染付団龍文輪花鉢　明前期　景徳鎮窯　 ほか ★状態★ 昭和58年のとても古い本です。 外観は通常保管によるスレ、うすヤケ程度、カラー写真図版良好、目立った書込み・線引無し、 問題なくお読みいただけると思います。（見落としはご容赦ください） ＜絶版・入手困難本＞オークションにも滅多に出ない、貴重な一冊です。 古本・中古品にご理解のある方、この機会にぜひ宜しくお願いいたします。 ★お取引について★ ■商品が到着しましたら、必ず「受取連絡」のお手続きをお願い申し上げます。 ■中古品です。それなりの使用感がございます。 モニタのバックライトの作用により、写真画像は実際よりきれいに見えがちです。 ■絶版・廃盤、一般の書店で販売されない限定販売、 書店や出版社で在庫切れである、またはその他の理由により、 定価に関係なく相場に合わせて高額となる場合があります。 ■「かんたん決済支払明細」の画面を保存・印刷することで領収書に代えさせて頂きます。 領収書に出品者の押印がご必要の場合、「受取連絡」にて代金領収後に別送いたしますので、 取引ナビにて別途ご依頼ください。 ■ＰＣよりの出品です。携帯フリマサイトのようにすぐにご返信はできかねます。 ■かんたん決済支払期限が切れた場合、連絡が取れない場合、 落札者都合にてキャンセルいたします。 ■土・日・祝日は、取引ナビでの応答・発送をお休みしております。 他に連絡・発送のできない日は自己紹介欄に記載しております。 ■万一、商品やお取引に問題があった場合は、いきなり評価ではなく、 取引ナビにてご連絡ください。 誠実に対応いたしますので、ご安心いただけますと幸いです。 ■上記の点をご了承頂ける方のみ、 ご入札くださいますようお願い申し上げます。 ★商品の状態について★ ヤフオク！の定める基準をもとに、出品者の主観により判断しています。 以下は公式ページより選択の目安より転載します。 新品、未使用…未開封の新品、または購入から時間がたっていない一度も使用していない商品 未使用に近い…中古ではあるが数回しか使用しておらず、傷や汚れがない 目立った傷や汚れなし…中古品。よく見ないとわからないレベルの傷や汚れがある やや傷や汚れあり…中古とわかるレベルの傷や汚れがある 傷や汚れあり…中古品。ひとめでわかるレベルの大きな傷や汚れがある 全体的に状態が悪い…中古品。大きな傷や汚れや、使用に支障が出るレベルで不具合がある。ジャンク品など。